2012/04/02 11:03閉じる
「紀伊山地の霊場と参詣道」とアトス自治修道士共和国の「アトス山」は女人禁制だが、開放しろといわれている
修行者は心が乱れるではないのか
世界遺産に登録を何故したんだろう
どう思っていますか、皆さん
まず世界遺産には公開原則はありません。オーストラリアの世界遺産「ハード島とマクドナルド諸島」はこれまで公式記録では三人しか上陸記録がありません。他にも一般公開していない世界遺産は結構あるのです。そしてその理由の一つとして宗教的意味合いを引き合いに出しています。女人禁制はこの延長線上にある問題です。「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録にあたっては、熊野古道の一つである大峯奥駈道の遺存状態と存在意義を鑑み構成資産に組み込んだ訳で、その途上にある山上ケ岳・大峯山寺が女人禁制であり、その区間路も対象であったことから必然的に女性が訪ねることができない世界遺産が成立してしまいました。申請段階から女性の社会進出を促進する団体などが抗議しましたが、その一方で現地の行政や宗教法人は現在もそうした意見を持つ方々と対話の場を設けています。アトス山にはそうした動きはありません。アトス山は元々は聖母マリアを祀ることから始まった修道会なので、女人禁制を説くことに意義を唱えるキリスト教団体もあります。修験者が心乱れるという考えは、確かに修行中であればそうかも知れませんが、彼らの多くは妻帯者であり、子を設け伝統を継承しようともしており、世俗的な面も持ち合わせています。「女性に惑わされるようでは精神修養が足りない」と指摘する宗教家もおりますし。女人禁制と世界遺産の問題では、暫定リスト(正式候補)の「沖ノ島と宗像大社」の沖ノ島がやはり女人禁制で、しかも男性であっても年一回の祭りの日に限定200名程しか渡島できません。これが登録されればまた一つ女性が訪れられない世界遺産が増える訳ですが、現地では女性の反対運動を聞いたことがありません。ご当地の女性が慎ましいといって誉められるものなのかは判断が分かれるところですが、こちらの動向も注視していきたいところですね。